交響曲第三番
交響曲第3番“Scottish”は 1842年にメンデルスゾーンの5番目の交響曲として彼自身が指揮を振り、発表された。 スコットランド交響曲は、4つの楽章が休みなく演奏する形で書かれた、当時では極めて斬新な作品である。
1829 年夏,スコットランドへの旅に出かけたメンデルスゾーンは、ホールリード宮殿を訪れた。
1楽章の頭“16章節“のスケッチ『1829年7月30日夕,エディンバラ』は、宮殿の廃墟となり屋根もなく荒廃し蔦や 草が生い茂った礼拝堂に夕陽が差した際に想起したものと言われている。それは完成した交響曲とほぼ一致している。
また、曲の中に、スコットランドの⺠俗楽器、バグパイプを思わせるような部分がある。しかし、メンデル スゾーン本人はスコットランドの⺠族衣装や音楽に感化されたものの、直接取り入れるわけではなく土地特有の自 然,歴史,文学が混ざる独特の雰囲気に内面の気分を混ぜた独自の音楽を作った。 この哀愁に満ちた交響曲はメンデルスゾーンの代表作であると同時に数多くのロマン派交響曲の1つである。
また彼は、1つの旋律を複数のパートで繰り返し演奏するフーガと言う形式を得意とし、4楽章の中盤で現れるので注目して頂きたい。
